転職する時は誰でも「今より良いところに勤めたい」「心機一転頑張るぞ」という気持ちで転職活動に時間と労力をかけます。
そしてやっと見つけた転職先。
実際に働いてみると「思っていた職場と違う・・・」「この転職失敗だったかも」と思ってしまい、転職したことを後悔してしまう人がいるのです。
では、せっかく転職したのに後悔してしまう理由とは何なの考えてみましょう。
本記事では、保育士が転職した際に後悔すること、転職した時に後悔しないための対策方法について紹介します。
保育士が転職して後悔することとは
仕事と同時並行で転職活動をするため転職する時は、結構精神的・体力的にも疲れてしまいますよね。
それなのに転職したことを後悔するような状況になってしまうことがあるので「せっかく転職したのに、なんで?」と心が折れてしまうのです。
これから転職を考えている人は「転職者がどんなことを後悔しているのか」ということを知って転職活動に生かしてくださいね。
既に転職して後悔している人も「私の今回の転職って・・・」というもやもやした気持ちの原因を一緒に探しましょう。
転職しても状況が変わらなかった
転職した意味・・・。
結構希望失うんだけど。
「転職しても状況が変わらなかった」という具体的な例は以下の通りです。
- 前の職場より給料が良いと思ったが、実際手取りにしてみると差ほど変わらない
- 人間関係が嫌で転職したのに新しい職場の人間関係も悪そう
- 残業なしって求人に記載してあったら転職したのに持ち帰りの仕事が多い
上記のようなこと・似たようなことを感じて、転職したことを後悔している人も実は多いのではないでしょうか。
筆者の保育士友達も転職した際に、以前勤めていた保育園と転職先の保育園の状況があまり変わらないため「どこに行っても同じなら転職活動に使う時間も労力も勿体ない」と2回目の転職は諦めていました。
転職しても大して状況が変わらのないなら「転職する意味がない」。
転職しても同じ状況なら前の職場の方が慣れているし、そのまま勤めていれば勤続年数も増え多少は給料も増える可能性もあるなら「まだそっちの方がマシ」と思ってしまいますよね。
そして「どこに行っても同じなら転職活動に使う時間も労力も勿体ない」と感じてしまうでしょう。
転職を考えている人は「転職しても状況が変わらないかも」と思い、やる前から転職を諦めている人もいるのではないでしょうか。
前の職場の方が働きやすかった
「前の職場の方が働きやすかった」というのは、上記の「転職しても状況が変わらなかった」よりも最悪です。
転職を考えている人もこれが1番怖いですよね。
ちなみに筆者も転職を2回経験しているのですが、働いている時には気づかなかった前の保育園の働きやすさを転職した後にわかるということは筆者も経験済みです。
保育業界に限らず「前の職場の方が良かった」と思ってしまう転職者は、結構いるのではないでしょうか。
たとえば「前の職場より給料は良いけど人間関係が最悪。それなら給料が少し低いくらいで仲良く、ストレスフリーで働ける方がマシ」と自分の職場に求める優先順位に気づくこともあります。
そして「前の職場って働きやすかったんだなぁ」と離れてから見えてくるというのはよくあることで、転職したことを後悔してしまうのです。
これは結構心が痛いですね。
転職先がブラック保育園だった
1番嫌じゃん。
転職がむしろマイナス・・・。
せっかく転職したのに転職先がブラック保育園だったら、新しい職場には勿論、転職活動をした自分にも腹が立ちます。
しかし自分を責めても切ないですし、誰のせいにもできません。
求人票の記載や面接の印象も良くて「自分の理想の職場を見つけた」と思っていたのに、働きはじめると「給料も色々引かれて手取りが前の職場より下がった」「人間関係も最悪で職場の雰囲気が常に緊張状態」「人も足りないし、毎日サービス残業」こんな状況嫌ですね。
「なんのために転職したんだろう」とやる気を失ってしまうでしょう。
【参考】ブラック保育園の特徴や見分け方、残業代はしっかり出てる?有給休暇はとれる?
保育士の仕事自体が自分に合っていないのかも
そもそも保育士の仕事自体が自分に会っていない、保育士の働き方が苦痛に感じているということはありませんか。
以下の点は保育士の働き方であり、転職しても変わらない点です。
- 子どもに関わる
- シフト制で働く
- 休憩時間が「1時間の自由時間」ではない
- 働く時の服装
上記の点は保育士の特徴でもあるため転職したとしても変わらないでしょう。
たとえば他の職種に比べて休憩時間の自由度が低いというのが保育士の働く現状にあります。
休憩時間に30分スマホをずっといじって過ごしたり、外出してランチを食べられる環境にある保育園は絶対にないとは言い切れませんがかなり少ないのではないでしょうか。
こどもは嫌いじゃない、むしろ好きだから保育士になったけれど「1時間の休憩時間がちゃんと欲しい」「シフトじゃなくて固定勤務で働きたい」と保育士の働き方自体が転職したい気持ちの原因があるのかもしれません。
転職で後悔する原因と転職を後悔しないための対策方法
「転職が成功!」と言えるように転職を後悔する原因を明確にし、後悔しないための対策方法を見つけていきましょう。
ちなみに筆者の個人的な意見となりますが「今の職場に不満がある」「今の職場の環境が嫌だ」と思っているなら思い切って転職をした方が良いです。
ただし「理想の職場を見つけるまで転職を繰り返しましょう」ということではありません。
むしろ自分の理想とする職場を見つけられる人は珍しいですし、全ての社会人が自分の理想の職場に勤めているわけではないのです。
しかし「どうせこんなもんなんだ」と諦めてしまうと、転職するチャンスを逃してしまい10年後、20年後「あの時思い切って転職したら良かった」と後悔してしまうこともあります。
転職するなら若いうちが良いです。
また筆者がこんなにも転職を進める理由があります。
それは近年の保育士業界の有効求人倍率が関係しているのです。
転職する際に指標となる有効求人倍率。
有効求人倍率は高ければ高いほど転職者にとっては有利というものなのですが、平成31年1月に発表された厚生労働省の「保育士確保集中取組キャンペーン」によると、平成30年11月有効求人倍率は3.20倍、東京都では6.44倍という結果があります。
「転職したいけど・・・」と転職を渋っている人や「もう転職に期待できない」という人も保育士として働くなら、今はかなりのチャンスなのです。
1回や2回転職で自分の働く環境を諦めてしまうのは勿体ないですよ。
近年はどこの職種も人手不足と言われていますが、保育士業界は更に転職者にとって恵まれている環境ですから、有効求人倍率の知識や働く条件に関しての知識をつけた上で転職活動をすると良いでしょう。
【参考】転職したい保育士に朗報。有効求人倍率から見る保育士の転職しやすさ
【参考】初めての転職は不安。保育士の転職の流れや注意点を事前に確認しよう
働く上で自分は何が重要か。転職する具体的な目的がなかった
あなたが働く上で何を重要としているのか、自分にとっての理想の職場をしっかり思い描いていましたか。
「今の職場以外ならどこでも良い(どこでも良く見える)」と思ってこの工程を抜かすと転職しても後悔することになってしまいます。
そして「なぜ前の職場を辞めたのですか」と面接でも必ず聞かれます。
その時に「なんとなく・・・」とは答えられないですよね。
まず、辞める前に「なぜ今働いている保育園が嫌なのか」「何が不満なのか、どんな条件を求めて転職なのか」と転職する目的を明確にしましょう。
働き方について「週に2日は休みが欲しい」「自宅から近い職場が良い」など・・・
自分の生活スタイルとの兼ね合いを考えたり、自分が求める職場の条件を考えましょう。
たとえば家で過ごす時間を確保したいなら「自宅から近い職場」、職場の環境自体に求めているものがあるなら「新しく新設された綺麗な職場で働きたい」「保育環境がしっかり整った保育園で働きたい」など自分が優先する条件を具体的に考えると良いですね。
沢山の求人から「これ良さそう」とランダムに見つけるよりも自分の求める条件を絞り込んで探す方が効率も良く、本来の求めている条件からずれることもありません。
【参考】保育園を選ぶ上で重要な福利厚生とは?あるかないかでかなりの損をしてしまうかも
【参考】保育士は有給休暇が取れなくて当たり前?みんなどれくらいとっている?
【参考】保育士の家賃補助。住宅手当や寮・社宅・宿舎借り上げ制度について詳しく解説
理想の保育環境について・自分はどんな保育をしたいのか
保育士としての成長やスキルアップがしたいと思っているなら、自分が身に付けたい保育のスキルは何かということをを考えておくと良いでしょう。
具体的に「自分はどんな保育士になりたいのか」「どんな環境であれば理想の保育が実現できるのか」という点考えるのです。
たとえば自分の理想の保育士像「子ども達と元気に走りまわって遊ぶ」と決めたら、園庭がある保育園やホールが広い保育園。
他にも「元気で明るい先生になりたい」と思うなら、実際に働く保育士の中に自分を思い描く理想の保育士がいるなど、自分の理想を実現するためには保育園がどんな環境なら叶えることができるのかということが見えてきます。
これは求人票を見る段階では、わからないかもしれません。
求人に保育園の写真があったり、ホームページがあれば保育園の雰囲気を少し知ることができますが、気になる保育園があるなら見学に行くことをお勧めします。
ここだけ読めば大体わかる何のために転職するのかもう一度考えて、自分が求める仕事・働く条件の優先順位を決める。
新しい職場で実際に自分が働くイメージをしていなかった
ちょっと面倒くさいですが、これも重要です。
「実際に働いてみないとわからないじゃん」と思うかもしれませんが、想像できる範囲で良いので「ここ良いな」という保育園がいくつかあったら、実際にこの条件で働いたら・・・とイメージしてみましょう。
「ここの保育園は都心にあるから買い物できて良いかも、でも通勤時間に1時間って結構辛いな」「施設内の設備、保育室から職員トイレがこんなに離れていたら不便だな」「年に3回も特別行事があるってことは準備で忙しいのかな、休日出勤するのかな」など実際に自分が働いたらどうか考えるのです。
求人を見る時は美化しすぎてしまうこともありますから、自分にとって都合が悪い面こそよく検討することが大切。
一人で考えるのではなく、友人や家族に「これどう思う?」と客観的な意見を聞くのも良いですし、転職サイトによってはアドバイスをくれるところもありますから上手に利用して、より現実的なイメージをしましょう。
ここだけ読めば大体わかる求人票は美化しがち。実際に働いた時の事をリアルに想像してみる。一人で考えるだけでなく周りの意見を参考にする。
転職先の事前調査をサボってしまった
求人って沢山あると逆に見る気失せる。
それは沢山ある求人の中から良い条件の保育園を選べるってことなんだけどね。
求人だけ見て「ここ良さそうだな」と安易に決めてしまっていませんか。
保育園を決める時、見学は絶対に行った方が良いです。
保育士達の様子や子どもの様子から感じることは、文面よりも重要な時があります。
面倒くさいからといって見学せずに決めてしまっていませんか。
転職する時は悩みすぎて考えることが嫌になり「もうここでいい」「今の職場以外ならどこでもよい」と少しヤケになってしまうことがあります。
ちなみに筆者も慎重派なので沢山調べた挙句、疲れてしまい「もういいや」と思ってしまうことがありますが、それは転職を後悔する道の第一歩なのかもしれません。
自分がこれから働く環境ですから転職先の事前調査だけは念入りした方が良いです。
【参考】保育士の給料はいくらくらい?平均年収や月収、ボーナスまとめ
【参考】保育士の手取りはどれくらい?額面から引かれすぎて13万円しかもらえないなんてことも
ここだけ読めば大体わかる求人の情報だけを鵜呑みにせず、実際に保育園に見学に行って実際の自分の目で「どんな職場か」確認する。
見学や面接の時に細かく聞かなかった
「先生方ぼ派閥ってありますか?クセ強い人いますか?」とか聞けないよね。
私ならそれは聞けない。
「求人だけじゃわからないから見学に行こう」ここまでは良いですね。
しかし、見学に行っても受け身すぎて質問があったのに聞けなかった、見学しただけで保育園のことが全てわかった気になってしまったという状況です。
「退職金ってもらえるのかな」「残業なしって記載があるけど、事務時間が確保されているということ?仕組みはどうなっているの?」「園庭がないけど日中の外の活動はどこで・・・」など自分が実際に働くことを考えると、沢山質問したいことがでてくるでしょう。
他にも「朝や延長保育中は何人体制で保育するのか」「子ども達はどんな玩具で遊んでいるのか」「乳児は紙パンツ?布パンツ?」実際に働く上で重要なことです。
質問が具体的の方がより詳しい情報を知ることができます。
ここだけ読めば大体わかる自分が実際に働いたことを想像すると疑問点が見えてくる。見学まで行ったなら、不明点や気になる点をどんどん聞いて判断材料を集める。
事前に準備して後悔しない転職をしよう
転職して後悔している人が当てはまるものが上記にあてはまるものを見つけたとしたら、次の転職活動に生かしてください。
これから転職する人は「こんなこと考えるのは面倒くさい」と思うかもしれませんが、全ては自分のためですから手を抜かずに転職活動して理想の職場を見つけましょう。
転職をしたから必ず良い職場に出会えるという訳ではありませんが、実際に行動しなければ状況は変わりません。
自分のために行動して、良い職場に出会えると良いですね。
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