幼児教育を行う際の注意点。やり方次第ではデメリットばかりになってしまうかも

幼児教育について

幼少期の教育は知能のみならず、運動能力や性格面へも大きな影響を及ぼすことが様々な研究結果からわかっており、注目されるようになりました。

しかし、可愛い我が子の才能を伸ばすために、どのような教育を行ったらいいのか迷っている親御さんも多いのではないでしょうか。

本記事では、幼児教育の種類や、幼児教育を行う際の注意点を紹介します。

内容別の幼児教育の種類3選

幼児教育と一口にいっても、実に様々なものがあることをご存知でしょうか。

本記事で紹介する幼児教育は以下の3つです。

  1. 知育系幼児教育
  2. 英語系幼児教育
  3. 運動系幼児教育

ここでは、上記で挙げた主要な幼児教育について解説していきます。

知育系幼児教育とは

知育系幼児教育とは知育、つまり我が子の「頭の良さ」を育てる・育むための教育を指します。

ただ、幼児向けの「知育」は、算数や国語などの学習力向上だけを指すのではありません。

多くの場合は記憶力や思考力に加え、発想力や想像力、判断力などの「知的能力」を育むことを第一として考えられており、「知的好奇心」や「物事に対する興味を引き出す」ことを一番の目的としています。

【参考】幼児教育が性格面に与える影響。やる気、自信、協調性、忍耐力を育む。

【参考】幼児教育で重視される非認知能力とは?必要性やのばすことによる将来のメリット

英語系幼児教育とは

以前まで「英語」は、中学に入ってから学習するものでした。しかしそれはもう昔の話。

現在、英語は小学校の必修科目となっています。

また、大学受験の際に必要となるセンター試験に関してもこれまでの「読む・聞く」といったものだけではなく、「話す、書く」という点も重視されることになり、ますます早期教育の重要性が高まっているのです。

そんな中「小学校入学前から英語に触れあう機会を」と考える親御さんが増えています。

ただ幼児向けの英語教育の多くは「スペルを書く、覚える」のではなく「英単語に触れる」「英会話に慣れる」ことが目的とされるものが多いことが特徴。

歌や踊りを通し、自然と英語に対して耳を慣らすような(英語耳)ものや実際にネイティブの先生と挨拶などの簡単なコミュニケーションし「英語に対する苦手感」を払拭させ、楽しく英語と向き合えるよう考えられたものが多くあります。

運動系幼児教育とは

文部科学省の指針の一つに「幼児期運動指針」というものがあるのはご存知でしょうか。

指針の一文にはこのように書かれています。

幼児期は、生涯にわたって必要な多くの運動の基となる多様な動きを幅広く獲得する非常に大切な時期である。

幼児期にしっかりと体を動かし、運動する習慣を身に着けることで生涯にわたり健康的な生活を送れる可能性が高まるとも記載があります。

それほど幼児期における運動は重要であると国も認めているのです。

運動系の幼児教育はスイミングやダンスなど色々な種類のものがありますが、どれも「無理せず、楽しく」はじめられるようなものを選ぶと良いでしょう。

【参考】幼児教室に通わせることのメリット、デメリットや様々な種類、子どもと自分にあったものを選ぼう

幼児教育の行い方について

ここからは幼児教育をどういった形で行っていくのかを考えていきましょう。

人それぞれ顔や性格が違うように、子どものタイプも違いますので「これが正解!」という教育方法はありません。

子どもの特性にあったものを、子どもと一緒の目線になって考えていくことが大切です。

自宅で親が行う場合

今では書店のみならず、100円ショップでも知育系の教材がそろっている時代。

また、折り紙や塗り絵も立派な知育教育の一つですから、そういった教材を駆使して自宅で楽しく教育するのも良いですね。

英語教育の場合、親が語学堪能であれば子どもに日本語と英語を使い分けて話しかけるだけで、立派な教育になります。

たとえば「わたしは英語が苦手で」という場合は、一緒に英会話番組を見るなどしてもいいかもしれません。

運動は、鬼ごっこやかくれんぼ、三輪車や自転車の練習などを定期的に行うことも自宅での立派に運動系の教育になりますよね。

【参考】共働き家庭の幼児教育。習い事に通わせる時間が中々取れない場合、どうすればいい?

幼児教室に通わせる場合

幼児教育の教室は全国にたくさんあります。

たとえば知育系で有名な教室は「公文式」や「ドラキッズ」が挙げられます。教室によって、知育を中心として行うもの、英語能力向上を目的に行うもの、また双方を目的に行うものなど様々。

また、運動系の教室も沢山あります。

体操教室をはじめ、サッカー、ダンス、合気道、カラテ、バレエ、スイミングなど様々ありますので子どもがやりたいと思っている運動をしっかりと見極めて選ぶことが必要になります。

幼児向けの通信教育の場合

今では知育系の通信教育も非常に充実しています。

たとえば「こどもちゃれんじ」や「Z会の幼児コース」「ぷちドラゼミ」など、子ども向け通信教育講座などはTVCMやNET広告などで目にしたことがあるのではないでしょうか。

通信教育の利点は自宅で、無理なく質のいい教育を受けさせることができることです。

英会話においても、いまではスカイプを利用してネイティブの先生と話せるものなどが多く存在します。

また、通信教育からは少し外れてしまいますが、体操やサッカーの先生が自宅に訪問してくれ指導してくれるようなサービスも広まりつつありますので、子どもにあったものをしっかりと選びましょう。

幼児教育を行う際の注意点4選

子育てをしていると「この分野で、我が子の可能性を高め引き出してあげたい」という親の気持ちと、子ども自身が「楽しい続けたい」と思うものが合致しない事も多くあります。

ただその時に親の気持ちを押し付けてしまうと、子どものやる気の芽を摘み取ってしまう場合もあるので注意が必要です。その他にも幼児教育を行う際に、注意して欲しいことを紹介してきます。

教室等への過信は禁物、任せきりにしない

わりと陥りがちなのが「教室に通わせているから大丈夫」という過信。

先生や教室との「相性」があっているかどうか「今どんなことをやっているか」など、子どもとしっかりとコミュニケーションを図り、区切りごとに先生との相性はどうか、この先も教室に通うか否か一緒に考えることが必要です。

子供の意思を無視した教育はマイナスになる

子どものやる気を引き出すには「自主性」が欠かせません。

自分の幼い頃の夢をおしつけたり、子どもがやりたいことを「無駄」だといって無視してしまうと、せっかくの子どもの才能や、やる気をつぶしてしまいかねませんので注意してください。

他の子どもと比較しない

たとえば「○○ちゃんはできてるのになんであなたはできないの?」という声かけは絶対にNG。

子どもの成長は人それぞれ。早熟な子もいれば遅咲きの子がいて当然なのです。

また、親のイライラや焦りは、子どもを委縮させてしまいます。

「楽しくできていればOK」と、親自身がおおらかな気持ちでいることが一番大切です。

親の負担にならないように

たとえば、幼児教室に通わせた場合、少なからず金銭面や送迎など、親へ負担がかかります。

負担の内容が、親の仕事や私生活に支障がない程度であれば良いのですよね。

しかし、子どものために無理をしてしまう親、自分を犠牲にしてしまう親もいます。

「子どものため!」と思うと、自分やパートナーへの負担は仕方ないと思ってしまうこともあるでしょう。

親心でもありますが、幼児教育は始める前に考えた方が良い事とは「親にも子どもにも負担がない、家庭と子どもに合った幼児教育を選ぶ事」です。

たとえば、せっかく幼児教育をはじめても親の都合で「子どもが続けることを希望しているのに辞めなくてはいけない」事態になってしまった場合。

子どもは、好きなことや興味のあるものには熱心に取り組みますから、中途半端に辞める事が納得できなかったり、悲しい思いをさせてしまうことが考えられます。

親が丁寧に説明すれば納得はしてくれるでしょう。

しかし、それは出来る限り避けてあげたいですよね。

少し大きくなってから「あの時、もっと〇〇続けたかったのに」と言われてしまうと、親としても切ないです。

幼児教育を行う際は、金銭面や送迎など、事前にしっかりと調査検討し、無理なくできる範囲で取り組みましょう。

【参考】幼児教育は3歳までが重要と言われている理由、保育士もぜひ知っておくべき

まとめ

親は我が子に多くを期待してしまいがちですが、一番重要なのは親の気持ちではなく、教育を受ける本人の気持ちです。

幼児教育を検討する場合は子どもの特性や性格をしっかりと見極め、子どもにあったものを選ぶことが一番大切。

それには普段からの子どもとのコミュニケーションが必要不可欠なのです。

また「周りがみんな始めたから」という親の焦りも禁物。

子どもそれぞれの成長のペースにあわせて、上手に幼児教育を取り入れていきましょう

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