これから保育園に就職する人はどんなところを気をつければ「自分が思っていた保育園と違った」と感じずに、自分らしく働けるのか気になるところですよね。
現在保育園に勤めていて「働きづらいな、何が自分と合わないんだろう」と悩んでいる人もヒントを見つけられるかもしれません。
本記事では保育士にとって働きやすい保育園とはどんな条件があるのかを紹介し、筆者が経験した保育士として悩みについても具体的に挙げていきます。
「自分だったらどうか」と当てはめながら考えてみてくださいね。
保育士にとって働きやすい保育園の条件とは?
保育士にとって働きやすい条件について以下の3点に重点を置いて紹介していきます。
- 保育方針が自分の考え方と一致してるか
- 福利厚生はしっかりしているか
- 人間関係は自分に合っているか
以上の条件は、一般的な働きやすい職場の条件と基本的には一緒です。施設の環境、そこで働いている人達によって保育園の雰囲気が決まります。
たとえ施設が新しく綺麗な建物であっても、そこで働く人達が意地悪で不愛想であれば魅力を感じないですし、逆に考えてみても同じですよね。
保育方針が自分に合っているかどうか
保育士として働く人には「こんな先生になりたい」という理想像がそれぞれありますよね。
そして保育方針とは保育園がどのような保育の方向性なのかを示しています。
保育の理念に基づいて保育の方針を決め、次に保育目標となり日々の子ども達の保育に繋がっていくので、これが自分の考えと合っているのかどうかは重要なポイントです。
私は裸足保育で自然体験が多い保育園がいいな。
私は外国語にも触れながらグローバルな保育ができたらいいなぁ~!
保育方針によって保育園独自の保育内容が決まるため、自分の理想と重ね合わせて大部分が一致していたら、働きやすい職場になる可能性が高いです。
ですから自分がどういった保育方針を持っているのか、あらためて考えてみることが大切です。
労働条件(給料、福利厚生の充実度、残業量や有給の取りやすさ)
労働条件の良し悪しは働きやすさに直結します。
いくら保育方針が自分に合った保育園であっても、あまりにひどいブラック保育園であれば、ほとんどの人は働きやすいなんて感じることはなく、辞めたいと思う気持ちが多くなるでしょう。
以下ではこの労働条件に関する具体的な例を挙げて紹介していきます。
給料が安すぎないかどうか
仕事である以上、給料がどの程度貰えるのかというのは非常に大切です。
生活費や将来への貯金に必要であるのはもちろん、労働に対する対価が高いか低いかはモチベーションをも左右します。
少なくとも、自分が働くその地域での平均的な年収に関してはあらかじめしっかりチェックし、自分が働いている保育園、これから働こうとしている保育園がどの程度なのかは把握するようにして下さい。
ちなみに保育士の平均年収は342万円。各年齢ごとの平均月給やボーナスの額は以下の記事で紹介しているので、参考にしてみてください。
【参考】保育士の給料はいくらくらい?平均年収や月収、ボーナスまとめ
福利厚生は充実しているか
福利厚生の充実度は保育園によって様々。たとえば住宅手当(家賃補助)は全くない保育園もあれば、月5万円以上も支給してくれる保育園もあります。
これだけで受け取り収入の差は60万円にもなります。
他にも宿泊施設の利用や旅行などの特典がついているなど、充実した福利厚生サービスを用意してくれている保育園も増えています。
上手く利用することができる人ならばチェックしておくといいでしょう。
【参考】保育園を選ぶ上で重要な福利厚生とは?あるかないかでかなりの損をしてしまうかも
残業の多さ、サービス残業の有無
保育園によって残業の多さは異なります。月数時間ほどのところもあれば、月30時間も40時間もあるようなところもあるのです。
残業が多いことが悪いというわけではありません。
しっかり残業代がでるのであれば、プライベートの時間が少なくなる代わりにその分給料は増えるのでそれが良いという人もいるでしょう。
自分はどういった働き方が合っているのかをよく考え、それに適した保育園を選ぶことが大切です。
ただサービス残業が多い保育園があることには気を付けなくてはいけません。
働いた分に対して賃金を支払うことは当たり前のことですし、労働基準法でも定められていますが、これを守っていない保育園がまだまだあるのが現状です。
年間休日数
休みがどれくらいあるかは、働く上で非常に大切。週に1回しか休みがなかったり、まとまった連休を全然とれないのは働いててやはりきついです。
ですから、保育園選びの際にはしっかり年間休日数を確認するようにしましょう。
保育士の年間休日数は100~110日のところが多いですが、最近は120日以上のところも増えてきています。
年間休日が120日もあれば、週二日の休みに加えて祝日も休みとなるのでかなり働きやすい職場であると言えるでしょう。
ちなみに求人票では年間休日数ではなく、完全週休二日制や週休二日制、土日休みといった書き方をしているものもありますが、この場合は注意しなくてはなりません。
以下の記事で休日日数の見極め方に関する記事を書いていますので、ぜひチェックしてみてください。
有給休暇の取りやすさ
有給休暇がとりやすいかどうかによって実際に休める日数は大きく異なります。
たとえば完全消化で毎年20日の有給休暇をとれたら、たとえ年間休日数が110日しかなくても休める日数は130日です。
一方でたとえ年間休日数が120日あっても有給休暇が5日しかとれなければ、休める日数は125日にしかなりません。
また取りやすい職場なら実際に有給をとった日も気兼ねなく、仕事のことを気にせずに精神的にもゆっくり休むことができます。
しかし取りにくい職場だと取る時にも気を使い疲れるし、休んでいる時もどこか気が休まりません。
通勤に無理がないかどうか・施設の環境
たとえ理想の保育園であっても通勤に時間がかかってしまうと、長く勤めることを考えた時に負担になってきます。
保育士の勤務形態はシフト制のところが殆どなので早番・遅番の場合を踏まえて通勤時間の基準を決めた方が良いです。
また施設の環境も大切で働き方を左右します。
事務室の他に休憩室はあるのか、という点を見ただけでも「事務仕事で疲れて休みたいときもデスクで休憩するんだ」「ということは隣の席の人との関係も大事だな」など働き方が見えてくるものです。
私はトイレが綺麗なところがいいな。
私は胃腸か弱くて寒がりだから対策したとしても、寒い部屋だとお腹壊しそうだなぁ。
これは人によって異なるので「自分にとっての働きやすい環境ってなんだろう」と考えてみてくださいね。
自分の求めている人間関係であるかどうか
どんな職業でも人間関係が上手くいっていないと辛いものです。仕事をする上で誰とも話さず関わらずというのは無理に等しいですよね。
和気あいあいと話したり、笑い合って仲の良い職場を望むのか、仕事は仕事と割り切ってある程度の距離を保って関わっていきたいのか、自分の理想の人間関係はどんなものなのかと考える必要があります。
筆者の元職場は長く勤めている保育士、若手の保育士の比率が丁度良くいました。全体的には皆仲が良く、冗談を言ったりしてアットホームな保育園だったのです。
同期にも恵まれ、仲良くお話したりよく遊びました。
また職場の先輩やベテラン保育士に誘われ、プライベートでも遊ぶということが何度かありましたが、筆者は「職場では仲良くしたいけど休みの日ぐらいは仕事の人に会いたくない」というタイプで面倒くさいというのが本音でしたのでよく断っていました。
気の合う先輩や同期とはまた違って気を使いますし、普段の保育感の違いで我慢していることもあるので、なぜ休日まで…と思ってしまって気が進まなかったのです。
しかし仲良い関係を望む人もいるので、筆者のような環境を理想としている人もいます。自分の感覚に近い人が多い職場だと気持ちの面では楽で良いですよね。
【参考】保育士の人間関係はめんどくさい?最悪で辞めたいと思うほど辛い時の対処法は?
保育士にとってどこの保育園で選ぶかはかなり重要
他のサラリーマンがどんな会社で働くかが大切なように、保育士にとってどんな保育園で働くかはとても大切です。
保育園によって労働条件も雰囲気も保育方針も全く違いますから、就職・転職の際にはしっかり調べるようにしましょう。
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