保育士なら必ず知っておきたい認可保育園と認可外保育園の違い

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「保育園」とひとことで言っても、様々な種類の保育園があります。

その中でも基本的な認可保育園と無認可保育園の違いを知っていますか。

「よくわからないけど、今更聞けない・・・」という保育士も中にはいるでしょう。

本記事では、認可保育園と無認可保育園の違い、それぞれの特徴について紹介します。

認可保育園と認可外保育園(無認可)の違いは?

認可保育園と認可外保育園の違いについてまとめた表が以下の通りです。

認可保育園 認可外保育園
設置者 公立・私立 民間(私立のみ)
面積 0~1歳児
乳児室:1人当たり1.65㎡
ほふく室:1人当たり3.3㎡
2歳児以上
保育室等:1人当たり1.98㎡
おおむね乳幼児1人当たり1.65㎡以上(全年齢共通)
運営費 国から補助金、保護者からの保育料 保護者からの保育料のみ
子ども 保育の必要性がある子ども 誰でも利用可能
保育環境 厚生労働省の定める認可基準 緩やかな基準
保育方針 保育所保育指針に沿って運営 保育園独自の考え方
園庭 園庭がある保育園が多い 園庭のある保育園は少ない
給食 保育園内で調理師が調理 半数は自園調理、他は外部搬入又は弁当持参
職員の資格の有無 保育に従事する者、全員保育士資格保有者 おおむね3分の1が保育士資格、看護師資格保有者

認可保育園と認可外保育園の大きな違いは、「国から認可されているかどうか」です。

認可保育園は、国が定めた基準(施設の広さ、保育士の人数、給食設備、衛生管理、防災管理等)を満たした上で運営しています。

一方、認可外保育園は、国や自治体の一定基準を満たしていないので、国からの認可は受けていません。
「認可されてない保育園って大丈夫なの?」と不安に思うかもしれませんが、全く何も管理されていない訳ではなく、認可保育園よりも緩やかな基準に基づいて、運営しているのが認可外保育園です。

上記の表の中から抜粋して、認可保育園と無認可保育園の違いを以下、詳しく詳しく紹介します。

働く職員の保育士資格の有無

認可保育園では「保育士資格保有者」でなければ、保育士として働くことはできません。

一方認可外保育園の場合は、全員が保育士資格を持っていなくても良いのです。

首相官邸の認認可外保育施設指導監督基準からの引用です。

保育に従事する者のおおむね3分の1(保育に従事する者が2人の施設にあっては、1人)以上は、保育士又は看護師(助産師及び保健師を含む。)の資格を有するものであること。

そして平成18年厚生労働省の認可外保育園施設の水準(保育士比率)を参考にすると、認可外保育園で保育士資格保有者が働いている割合は以下の図の通りです。

認可外保育園の中でも事業所内保育士施設の場合、42%の施設では全員、保育士資格または看護師資格を持っているという結果がでています。

「保育士資格・看護師資格を持った人が100%」ということは、認可保育園と変わりありません。

ベビーホテルやその他の認可外保育園を見ると、施設内の資格保有者の割合は低くなっています。

他にも、園内における保育士に配置基準は、認可保育園・無認可保育園も同じ割合になっています。

保育方針や保育内容

まずは保育方針の違いです。

認可保育園は、保育所保育指針に沿って保育方針や日々の保育目標を立てています。

一方、認可外保育園は、園長が独自に考えた保育方針で運営しているのです。

認可外保育園の場合、たとえば「英語・ピアノ・習字」など、認可保育園にはない独自の教育を導入しています。

認可外保育園で働く保育士は「こんな経験はここの保育園でしかできない」と思えるような内容の保育もあるかもしれません。

次に保育内容の違いです。

認可保育園は、早朝保育、延長保育、土曜保育があります。

認可外保育園では「24時間保育、深夜保育、休日保育(年中無休)」等、より保護者のニーズに合わせたサービスをしているので、保育士の働き方も様々です。

保育園の運営費用

認可保育園の場合は、保護者からの保育料の他に国から保育園を運営するための補助金が出ます。

認可外保育園の場合は、保護者からの保育料のみで運営しています。

「国からの補助金って保育士に関係ある?」と疑問に思うかもしれませんが、たとえば保育士の処遇改善手当。

認可保育園には処遇改善に充てるために、国から補助金がでます。

しかし、認可外保育園の場合は国からの補助金がでないのです。

国からの補助金がでないと「認可保育園と無認可保育園、給料の差があるの?」と不安に思う人もいるでしょう。

給料に関しては、「認可外保育園の方が安い」ということはありません。

認可外保育園の場合は、認可保育園よりも保育料が高いと言われています。

国からの補助金が出ない分、保育料を上げて運営費を確保しているのでしょう。

子ども一人当たりの面積の基準

保育士の仕事は子どもの遊びを考えること、子どもと遊ぶことなので、保育士が働く上で施設の設備や広さは、重要なポイントです。

認可保育園の場合の子ども一人当たりの面積

0~1歳児

  • 乳児室:1人当たり1.65㎡
  • ほふく室:1人当たり3.3㎡

2歳児以上

  • 保育室等:1人当たり1.98㎡

認可外保育園の場合の子ども一人当たりの面積

  • おおむね乳幼児1人当たり1.65㎡以上(全年齢共通)

認可外保育園の場合は、子ども一人当たりの面積が広く確保されているので、子ども達も保育園内でのびのびと遊ぶことができるでしょう。

認可外保育園の場合は、限られた土地の中で保育施設を建ていることもあるので、全年齢共通した面積で保育をします。

給食

認可保育園では、自園調理が原則。

厚生労働省の認可外保育施設の水準(調理室)を参考にすると、調査に答えた認可外保育園の半数は自園調理。

その他2割は外部搬入、2割は弁当持参なことから、認可外保育園施設の半数は調理室がない(可能性が高い)と厚生労働省の資料に記載があります。

認可外保育園の中には小規模保育所等も含まれているので、たとえばビルの一室で保育をしている保育所だと、室内のスペースにも限りがあるため、調理室を確保するのが難しいのかもしれません。

他にも認可保育園でも完全給食・主食のみ持参など、保育園で全てを対応することが難しい場合もあるでしょう。

たとえば調理室があっても「調理員の募集をしてもなかなか人が入ってこない」「主食を用意するまでの人手や時間配分が足りない」等の場合です。

認可保育園の種類とそれぞれの特徴

認可保育園の場合、基準を満たした「公的に認められている保育園」なので、保育士や子どもを通わせる保護者からも信頼度が高いです。

保護者も「国の基準を守っている」と聞くと、安心して子どもを預けられますよね。

そして行政の指示に従って保育園を運営するので、標準的な保育をするのが、認可保育園です。

認可保育園の種類は3つあります。

  • 公立保育園
  • 私立保育園
  • 公設民営保育園(各都道府県が設置し、民間で運営)
  • 小規模保育園

以下、それぞれの保育園の特徴について紹介します。

公立保育園

各市町村が運営し、公務員保育士が働いている保育園です。

公立保育園では自治体が保育園を管理・運営し、保育の業務内容などを決めています。

最近では早朝保育や延長保育をする保育園が当たり前になりましたが、従来の保育園にはなかったサービスなので、公立保育園の中には「延長保育は対応していない」「土曜保育は対応していない」保育園もあります。

次に働く保育士についてです。

公務員保育士の特徴として、公務員保育士は数年に1度転勤があるので、ずっと同じ保育園にいる事が出来ない場合があります。(転勤するとしても市内の公立保育園)

他にも、公務員保育士は地方公務員なので給料も高く、待遇も他の保育園よりも良いので、他の保育園と比較した場合、公立保育園の方が長く勤めるベテラン保育士が多いです。

公立保育園の場合、保育士の不足があれば、人を補充することができる(人気なので求人を出すとすぐに埋まる)ので、他の保育園のように人手不足で困ることはありません。

働く保育士にとっても保育士の数が一定の水準を常に満たしているのは、安心して働ける重要なポイントですよね。

最近では公立保育園であっても全員が正規社員ではなく、最近では非正規社員の割合も増えています。

私立保育園

社会福祉法人、NPO法人、企業や学校などが運営している保育園です。

私立保育園では、公立保育園ほど制約がないため、保護者からの要望があれば早朝保育(朝7時から受け入れ)、延長保育(18時以降の保育)、土曜保育などのサービスがあります。

「認可保育園」として、保育所方針指針に沿った保育内容で保育業務を行うので、一般的な水準の保育です。

私立保育園のように自由度が高い訳ではないですが、私立保育園でも独自に導入している保育はあります。

たとえば食育に力を入れいている保育園なら、「田植え体験ができるよう田んぼがある保育園」、子ども達の自立心や自発性を高めるため「モンテッソーリ教育をしている」など保育園によって様々です。

保育園の取り組みに合わせて保育士の業務内容も変わるので、同じ私立保育園と言っても「私には合わない」と感じてしまうことがあるでしょう。

【参考】モンテッソーリ教育の基本的な知識について。保育士なら知っておこう

公設民営保育園

公設民営保育園の中でも種類を大きく分けると2つあります。

「委託」と「民営化」です。

市から「委託」された公設民営保育園の場合、保育園は公立のまま、保育事業は民間が行います。

「委託」の中でもさらに2つに分かれていて、施設自体は市が管理をし、市が作成する保育業務に基づいて民間が運営する「業務委託型」。

民間が施設の管理・運営しながらも市が指導に入り、市が「保育方針や保育内容」の決定権を持っている「指導管理型」があります。

そして2つ目、公立保育園が「民営化(市が民営化という場合は移管)」された場合。

「公立保育園」は廃止になり、民間事業者が新た私立保育園を設置し、保育事業を引き継ぐことになります。

公立保育園が民営化することにより、「サービスが落ちる」ことがないように民営化しても旧公立保育園で行っていた保育サービスを保って運営します。

公設民営化保育園で働く保育士については、公務員保育士ではありません。

東京都東村山市の公式ホームページを参考にすると、公立保育園から民営化された場合、職員は入れ替わるとあるので、公務員保育士は既存の公立保育園に移動し、新たに保育士を雇って保育園を運営するのでしょう。

上記をまとめると、委託された場合は「公立保育園」、民営化された場合は「私立保育園」ということになります。

小規模保育園

小規模保育園とは少人数の子ども(定員6~19名)を預かり、保育する施設です。

小規模保育園の中でもA型・B型・C型の3種類があり、それぞれ子どもの定員数や職員の数、在籍する職員のうち保育士資格保有者の割合が異なります。

平成30年5月厚生労働省の「保育所等における保育の質の確保・向上に関する基礎資料」から引用した小規模保育園についての詳細は以下の通りです。

上記の図の通り小規模保育園と言っても、子どもの数が少ないだけで子ども一人当たりの面積は他の認可保育園と同じです。

以前までは「認可外保育園」でしたが、2015年「子ども・子育て支援制度」より、国や自治体からの補助を受けれるようになり、認可保育園となりました。

たとえば都心部ではビルが密集していて広い土地がないため、90人や100人保育する規模の認可保育園は建てられません。

限られたスペースの中でも保育をする施設があれば、待機児童の問題は少しずつ改善するためマンションの一室や既存の建物の一部で保育を行う小規模保育園が増えてきています。

小規模保育園は子どもの人数が少ないので、他の保育園に比べ「ゆったりと子どもに関わることができる」と子どもとしっかり関わりたい保育士に人気です。

他にも保育士の数も他の保育園よりは少ないので、出来ることが限られています。

運動会や発表会はありますが、その他の行事の数はそれほど多くはありません。

行事の準備が無いので、保育士の仕事の負担もそれだけ少ないでしょう。

認可外保育園の種類とそれぞれの特徴

認可外保育園は上記でも触れた通り、都道府県知事から認可を受けていない保育園です。

また全て私立保育園になります。

認可外保育園の特徴は、保護者の様々なニーズに答えている保育園が多いことです。

たとえば筆者の保育士友達が勤める認可外保育園は日中の設定保育中に子どもが一人ひとり決められた時間になったら「ピアノのレッスン」のために抜けて、別室でピアノの習い事をしていると聞きました。

他にも外国人の先生を雇い、普段から英語で子ども達に話しかけて、英語力をつけるということもあるそうです。

保育園に子どもを通わせる親は「子どもに習い事をさせてあげたいけど、仕事もしているし、通わせてあげられない」と悩んでいる人には上記のような認可外保育園は魅力的に感じるでしょう。

他にも「英語・ピアノ・習字・絵画・ダンス」等、様々なことに特化した保育園があるので、保護者のニーズに合わせた保育園、保育内容が充実しているのが、認可外保育園の魅力です。

そして、認可保育園に比べて緩やかな基準で、比較的に簡単に設置することができるので、最近は認可外保育園も増えてきています。

たとえば以下は認可外保育園の種類です。

  • 院内保育所
  • 託児所・事業所内保育施設
  • ベビーホテル

以下、それぞれの保育園の特徴について紹介します。

院内保育所

病院の規模が大きい場合、病院で勤務する医者や看護師、医療機関職員が子どもを預けることができる院内の託児施設を運営しています。

企業内保育園と似ているところもあり、一般的な保育園のように園庭がなかったり、室内が狭い場合があります。

病院で働く看護師や医者は夜勤等もあるので、院内保育園も24時間勤務の場合が多いです。

院内保育士や病棟保育士について、詳しく紹介しているので、気になった方は以下の参考リンクを読んでみてくださいね。

【参考】〔院内保育園〕医療機関で働く病棟保育士とは?働き方の特徴や給料・休日について

託児所・事業所内保育園施設

託児所とは、小規模な施設が多く、0歳~小学生までの預かる保育施設です。

託児所には2種類あり、企業に勤める従業員が勤務中の間、子どもを預ける「事業所内託児所」と、商業施設や医療施設のサービス利用者の子どもを一時的に預かる「一般利用託児所」です。

仕事内容は一般的な保育園同様、昼寝や散歩、ミルクや食事、オムツ交換等をします。

託児所で働く保育士の仕事内容については以下の参考リンクで詳しく紹介しているので、気になる方は読んでみてくださいね。

【参考】保育士が託児所で働く場合の仕事内容や給料、休み、勤務時間など労働条件面の特徴

ベビーホテル

ベビーホテルとは、平成28年度厚生労働省の「認可外保育園施設の現状取りまとめ」を参考にすると以下のいずれかを常時運営している保育施設です。

  1. 夜8時以降の保育
  2. 宿泊を伴う保育
  3. 一時預かりの子どもが利用児童の半数以上を占めている

平成28年度の時点で全国の1,530か所、べビーホテルがあります。

名前に「ホテル」とついていますが、ベビーホテルの全てが「深夜の保育」「宿泊機能」がある訳ではありません。

とはいえ、ベビーホテルは遅くまで子どもを預ける保育施設なので、他の保育園で働く保育士の働き方とは全く異なります。

認可保育園と認可外保育園それぞれのメリット・デメリット

今までは認可保育園、認可外保育園それぞれの保育園の特徴について、紹介しましたがそれぞれの違いが「働く保育士にどのような影響があるのか」が保育士にとっては1番、大切ですよね。

以下、それぞれの保育園の特徴を踏まえて、メリット・デメリットを紹介します。

認可保育園に勤めるメリット・デメリット

認可保育園に勤めるメリットとデメリットは以下の通りです。

【メリット】

  • 国の基準を満たしている施設という安心感がある
  • 月齢や年齢に応じた室内環境が整っている
  • ベテラン保育士も多い

【デメリット】

  • 大きな保育園では行事が沢山
  • 行政に従って働く必要がある
  • 保育内容の自由度が低い

認可保育園の「国の基準を満たしている施設という安心感」は大きなメリットです。

国の基準を満たしているので、保育がしやすい環境が整っています。

たとえば0歳児クラスの場合、一人ひとりの子どもの生活リズムに合わせて「朝寝をする」「ミルクを飲む」「遊ぶ」等、それぞれ保育する必要があります。

一つの部屋で朝寝をする子、遊ぶ子、ミルクを飲む子がいると、子どもの安全面でも危険ですし、保育する保育士にとっても負担です。

認可保育園の場合、「朝寝の部屋」「食事の部屋」「調乳室」などが確保されているので、働く保育士も安心して子どもと関わることができます。

一方デメリットとして、認可保育園に勤めた場合は「行事の準備」で時間が取られてしまう可能性が高いです。

認可保育園の場合、定員数が90人、100人など沢山子どもを保育しています。

大きな保育園では「行事が沢山ある」というのを保育園の一つの魅力として挙げて、取り組んでいる保育園が多いです。

保育所保育指針でも「季節感を味わう」というのは子どもの成長にとっても大切にされていることなので、毎月のように季節の行事や誕生会があります。

毎月のように季節の行事や誕生会があるということは、当然保育士は仕事量が増えるのです。

認可外保育園に勤めるメリット・デメリット

認可外保育園に勤めるメリット・デメリットは以下の通りです。

【メリット】

  • 認可保育園にはない保育内容を体験、経験できる
  • 自分の得意分野を活かせる

【デメリット】

  • 園庭がない保育園のあるので設定保育が限られる
  • 休日保育や24時間保育のサービスがある保育園の場合、保育士の働き方にも影響する

上記でも触れましたが、認可外保育園の中には「インターナショナルな教育」「英語」「絵画」「ダンス」に特化している保育園もあります。

たとえば保育士が「英語を活かして保育をしたい」と思った時には、認可外保育園なら実現することができるでしょう。

一方デメリットでは、上記でも触れた通り「24時間保育」「休日保育」をしている保育園の場合、保護者は助かりますが、その分保育士も働いているということです。

たとえば勤務形態によっては10連勤後に4日休み、勤務時間も「21時~朝6時」など、働き方が多様なので、それが合う人、合わない人います。

また勤務する曜日がバラバラだと、プライベートの予定を立てづらい場合もあるかもしれません。

認可保育園と認可外保育園と特徴を理解して保育園を決めよう

本記事で紹介した中でも重要なポイントが以下の通りです。

本記事のポイント

  • 認可保育園は国の基準を満たしている保育園
  • 認可外保育園では「24時間保育、休日保育」などサービスが多様化、選ぶ保育園によって働き方が変わる
  • 認可保育園と認可外保育園で給料の差はない

就職や転職の際「認可保育園と認可外保育園の違いって、働く保育士にも大事なことなの?」と疑問に思いながらも、あまり深く考えずに保育園を決めている保育士もいるかもしれません。

本記事で紹介した通り、認可保育園、無認可保育園それぞれ保育内容も違います。

保育所の形は多様化しているので、基本的なことを理解した上で、就職や転職先を決めた方が良いですよね。

とはいえ「認可保育園だから必ず・・・」というとではないので、働く前に保育園自体の情報を集めてから判断しましょう。

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