保育士の休日制度の違い。完全週休二日制、週休二日制、土日祝休みや4週8日ではどう違う?

保育士の労働条件

勤務形態として4週6休、4週8休、完全週休二日制、週休二日制などの働き方があります。

様々な働き方をしている人の存在があるから、休みの日に街へ出かけても、食事や買い物ができますよね。

そしてこの4週6休や週休二日制というのは、保育士の働き方の中でも存在します。

保育園によって異なる勤務形態を理解しておくと、就職・転職の際に自分が無理なく働けるかどうかというイメージができるようになります。

本記事ではそんな様々な勤務形態が具体的どんな働き方なのか、勤務形態から見えてくる休みについて具体的に紹介します。

保育士の休日は保育園によってばらばら

聞いたことあるのは「週休二日制」くらいだなぁ。求人見ても給料くらいしか見てなかったけど、働き方も同じくらい大事だね…。休み欲しい。

今まで知ったかぶりしてたけど実際どんな働き方なのか、よくわからないんだよね。わかるようになりたい!

サラッと見ていたこの勤務形態。

この勤務形態によって自分の働き方が決まるのです。

例えば週休二日制と完全週休二日制、どちらも確かに聞いたことがありイメージもなんとなく出来るけど説明するのは難しいですよね。

説明するのが難しいと感じる場合は、まだ完全に理解していないからとも言えます。

実際、週休二日制と完全週休二日制では休みの数が異なります。

働いてから「自分が思っていたものと違った!」ということにならないために正しい知識を知っておきましょう。

保育士の休日形態と予想される年間休日数

勤務形態を知れば、どれくらい休みがあるのか分かります。働く上で休みは大切ですよね。

休みがあるから仕事が頑張れるし、仕事を頑張るから休みが楽しく感じられます。

どれくらいの勤務なら無理なく出来るか、月に休みが何回あれば十分なリフレッシュができるかなど人によって異なります。

自分にピッタリ合う働き方を見つけるためには、それぞれどんな働き方なのか知っておく必要がありますね。

完全週休二日制

完全週休二日制とは毎週必ず2日の休みが確保される休日形態のことを言います。

ただし注意したいのは祝日が休みに含まれるのかどうかは保育園次第という点です。

そして毎週二日休みなので、保障されている年間休日数は104日以上になります。

さらに年末年始や夏季休暇等でプラスされると、年間休日数は110日~115日程度となる場合が多いです。

例えば完全週休二日制だと以下のような勤務になります。

曜日
出勤の有無 出勤 休み 出勤 出勤 出勤 出勤 休み

土曜保育をしている場合が殆どなので土曜日も出勤することがあります。その場合は平日のどこかで1日休みがもらえるようにシフトが組まれているのです。

しかし土曜は職員の中でローテーションということが殆どなので、土日で連休をもらえることもあるでしょう。

休日保育をしている保育園であれば例外ですが、保育園は基本日曜休みになっています。

土日で連休も嬉しいですが、平日に1日休みをもらうと連続勤務にならないので肉体的にも精神的にも気持ちが楽ですよね。

たとえば平日休みがあると銀行や役所、病院といった平日の早い時間帯で閉まってしまう機関を利用するときに便利ですね。

年間休日数の話に戻りますが、ちなみに他業種であっても年間休日数が115日あれば良い方です。

ちなみに、平成31年厚生労働省の「就労条件総合調査結果の概要」によると従業員が1000人以上の企業の年間休日数は119.1日となっています。

300~999人の企業であっても一人あたりの平均年間休日数はおよそ115日です。

保育園によっては120日以上になる場合もあるので「休みが沢山欲しい!」という人は、求人票を探す時にまずこの「完全週休二日制」というキーワードをチェックですね。

週休二日制

え~完全週休二日制と週休二日制って同じものだと思ってた。どっちも週に休みが2回あるってことだと思ってたけど…まさか違うの?

私も求人で週休二日制って記載されていて、毎週2回休みがあるって勘違いしていたの。勝手に騙された!と思ってたけど、完全に私が無知なだけだった~。無知の知~。

週休二日制とは1ヶ月の間に週二日の休みがある週が一度以上あることを言います。

保証されている年間休日数は65日程度しかありませんが、保育士の場合は隔週で土曜日出勤となる形態が多く、一部の祝日や夏季休暇、年末年始休暇を合わせて年間休日数は100~110日となる場合が多いです。

週休二日制の勤務の例を挙げると、以下のような勤務になります。

【週一日しか休みがない週】

曜日
勤務の有無 出勤 出勤 出勤 出勤 出勤 出勤 休み

【週二日しか休みがある週】

曜日
勤務の有無 出勤 出勤 出勤 休み 出勤 出勤 休み

たとえば1ヶ月4週間のうち3週間は週1日休みでも、1週間でも週二日休みがあれば週休二日制となるのでここは注意が必要ですね。

保育士は体力勝負の仕事なので、一か月のうちに3週間6連勤だと当然週に1日しか休みがないのは中々きついです。

週休二日制と完全週休二日制は「完全」の文字がついているか、ついていないかというだけで随分働き方が変わってしまうという点に注意しましょう。

4週8休

4週8休とはその名の通り4週間に8日の休みがあるという制度のことを言います。

平均すれば完全週休二日制と同様ですが、1週間に2日とらなければいけないわけではないという点が完全週休二日制と異なります。

たとえば1週目が1日、2週目が3日、3週目が0日、4週目が4日という休み方をとることもできます。そうなると1日も休みがない3週目はきついですよね。

そして平日が休みになることも多いため、休みに対する考え方によってこの働き方が合う人、合わない人がいるでしょう。

祝日は休みとならない場合が多く、年間休日数は保証されている104日に年末年始休暇を加えて年間終日数は110日程度となります。

ではこういった勤務形態の保育園とはどのような働き方なのでしょうか。

求人で4週8日という表記をしている保育園は土日などの休日も保育園を開けていてシフト制勤務をとっている場合に多く使われています。

「日曜・祝日は子どもの数が少ないならいいや」という考えでは甘いかもしれません。

他の保育園であれば、土曜日は平日より比較的に子どもの数が少ないこともあります。

しかし保護者も休日保育があるというのが理由で保育園を選んでいるはずなので、日曜・祝日に限らず子どもの保育する人数も多い可能性が高いです。

他にもこの4週8休で働くと周りの友人や彼氏が日曜祝日休みの場合、予定がなかなか合わず遊べないことはデメリットです。

反対に皆が平日働いている時に、旅行や買い物など優雅な時間を過ごせるといった意味ではメリットになります。

4週6休

4週6休とは4週間に6日の休みしかない勤務のことを言います。

隔週で土曜日出勤がある週休二日制と一緒ですが、休みの取り方の自由度が高いです。

保証されている年間休日は78日しかなく、年末年始休暇等を含めても年間休日数が100日を切ってしまう場合が少なくありません。

ただ105日を切る場合、1日の労働時間はその分短くなるため考え方によっては良いと思う人もいるでしょう(※1日の所定労働時間が8時間の場合は年間休日105日以上が必須)。

ちなみに筆者の元職場は4週6休でした。確かに有給は取りやすく、希望通りの休みをもらうことができます。

簡単なカレンダーにすると以下のようになります。

筆者の元職場では4週の中に半日勤務を2回、午後を休みにすることで、休日扱いになっていたのです。

しかし半日勤務で13時び上がってもいいと言われても、連絡シートの記入が終わらないので残って仕事することも沢山ありました。

一か月のうち丸一日の休みが6回ありますが、実際に働くとかなりしんどいです。

他の勤務形態と比べて1日の勤務時間が短いとはいっても、1日30分や1時間短くても長くても大した変わりはありません。

1日の労働時間が3時間や4時間短くなるなら別ですが、休みが多い方が気持ち的にも体力的にもやっぱり楽です。

土日祝休み

求人に土日祝休みと記載があれば土日に加え祝日も休みです。これまでの中で最も休日数は多くなります。

年間休日数はその年によって異なります。

土日と祝日を加えた日数は以下の通りです。

2017年 117日

2018年 117日

2019年 121日

2020年 120日

ここに年末年始等で祝日ではないですが、休みになる日が加わるので、だいたい120~125日程度となります。

たとえば土日祝日休みだと当然休みが多いため心身ともに休息できますし、友人や家族との予定も立てやすいです。

しかし土日祝日休みだと旅行の場合は混んでいたり、旅費が高くつきます。

とはいえ祝日が休みというだけで実はかなりの好条件なので求人を探す際には是非チェックしてください。

求人検索で休日を確認する上での注意点

それぞれの働き方とか休みのことは分かった。でも実際に自分で探す時は求人って沢山あるし、どこを見ればいいのか…。悩んでるうちに面倒くさくなっちゃうんだよね。

実際に仕事を探す時に自分の条件に合っているかどうか見極められることが大事だよね!面倒くさがってたら、ずっと今の職場の文句を言って終わる人生だよ!

「もっと良い条件の保育園に行きたい」と思って転職先を探していても、沢山ありすぎてどこが良いのかわからないですよね。

しかし自分の中に「休日が欲しい!」という条件が優先なのであれば以下の項目を注意することで、理想の求人を見つけることができます。

しっかり記載してくれている所のほうが安心

単に週休1日制と書いているものは危険です。

年間休日○○日
週休二日制※隔週で土曜日出勤、年数回のイベント時には日曜日に休日出勤
夏季休暇(○日)
年末年始休暇(○日)

といったようにしっかり書いてあるところから探すようにすると良いです。

記載しないということは働き手にとって不利であったり、労働条件がきついから記載してしまうと人が来ないかもしれないという理由があります。

労働条件が良い保育園であれば「うちはこんなに働きやすいですよ」「他の保育園よりこんなに良いことがあります」と記載するでしょう。

そのため求人に勤務形態や休み、年間休日をしっかり記載している保育園の方が安心です。

年間休日数が不明なら問い合わせしてOK

年間休日数が一番はっきりしていてわかりやすい数字なので、勇気をだして保育園に問い合わせてみましょう。

先ほども触れたように求人を出して人を募集しているわけですから、働き手によって好条件となるものであれば求人に記載しています。

しかし求人に記載してしまうと応募が殺到してしまったり、休みが多いという理由だけで選ばれるのも園長にしてみると切ないものでしょう。

色々な場合があるので、不明点はあれば電話をしてみることをお勧めします。

そこで対応が悪ければ、それもまた一つ保育園の雰囲気を知る上で大切な情報となります。

その他の条件を含め、無理のない働き方ができる保育園を探す

隔週での出勤がきついなら、たとえ多少給料が下がるとしても休みが多い方が良いですよね。

逆に休日をそれほど重要視しないなら、給料などをメインで考えても良いのではないでしょうか。

様々な労働条件がある中で、自分に合っているものがなんなのか、よく考えて探すようにすることで理想の保育園を見つけることができます。

そして探す前に、自分がどのように働きたいかイメージをすると良いですね。

「どんなふうに働きたいか」自分だけで見つけることが難しいなら、友人や先輩などと勤務形態について話してみると様々な視点や考え方を知ることができるので自分の理想の働き方が見えてくるかもしれません。

まとめ

保育士という一つの仕事でも、保育園によって働き方がそれぞれ異なるので求人を探す際に、少し面倒くさいですよね。

しかし一つの仕事でも自分に合った働き方が選べるといった利点でもあります。

自分がどのような何を重視して仕事を選ぶのか、ということを考えるのは大切なことです。

「休みがなくても将来のために給料が高いところにしよう」「給料は低くても良いから友達や自分の時間がとれるところにしたいな」など人によって考え方は違います。

求人をしっかりチェックして、自分に合う職場が見つかると良いですね。

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