実習前日は緊張と不安を感じて、実習が始まる前から「実習早く終わって」と思ってしまう人も多いでしょう。
筆者も実習前日は毎回緊張していました。
実習は持ちの準備と心の準備を万全にしていれば大丈夫です。
本記事では実習中の1日の流れや保育士が見ていること、挨拶の例文などについて紹介します。
実習初日に気を付けるポイントとは?不安なら実習前に確認しておこう
オリエンテーションで実習について説明をうけても、やはり保育園の1日を想像するのは難しいと感じてしまうでしょう。
大体の1日の流れを把握することで実習中、気持ちに余裕が持てます。
「実習初日ってどんな感じなんだろう」「保育園の1日ってどうなっているんだろう」と気になる日とは以下を参考にイメージしてみましょう。
また実習までの流れや実習の準備に関しては、以下の記事を参考にしてみてくださいね。
保育園に到着するまで、到着した後
むり、めっちゃ緊張する。普通に無理。
保育園側からしたら実習生がくるのは日常的だから、そんな気にしなくて良いよ。時間と挨拶だけは忘れないで気合入れてね。
実習開始の大体10分前、またはオリエンテーションで「初日は15分前にきてね」と指定された時間に保育園に到着するようにしてください。
自宅から実習先が遠く交通機関を利用する時、たとえば電車の場合など1~2本早い時間帯の電車に乗っていくと良いです。
交通機関は遅れることもあるので、万が一事故や点検で止まってしまうと実習先に着くのが遅れてしまう可能性があります。
「最初が肝心」ですから、余裕を持って家を出ましょう。
保育園に到着
保育園に到着したら、いきなり職員室に入るのではなく保育園の玄関のインターホンを押します。
保育園を訪問する人は必ずインターホンで保育士が確認します。
実習先の保育士達にも「今日は実習生がくるよ」と事前に連絡はしてあるのですが、あなたを見るのは初めてなので、保育園に入る前に名乗っておきましょう。
そしてインターホンを押したら保育園の職員の誰かが出てくれますから、以下の言葉を早口にならないように気をつけながらハッキリ元気よく言うのです。
保育園玄関の言葉:例
「おはようございます。〇〇短期大学部△△と申します。保育園の中に入ってもよろしいでしょうか。」
職員室出入り口の言葉:例
「失礼します。おはようございます。〇〇短期大学部△△と申します。本日から実習なので、よろしくお願いします。」
「荷物等はどこに置いたらよろしいでしょうか。」
上記のように挨拶すると保育士がカバンの置き場や入るクラスに案内してくれるので、それに従います。
はじめて会う保育士や保育園で働く職員に会った時は「おはようございます。本日から実習の〇〇です。よろしくお願いします。」と言いましょう。
この時、緊張するから笑顔をつくるのがしんどいですが、その緊張した実習生の様子は皆見慣れているので安心してくださいね。
保育室に入って挨拶をする
まずは朝の自由遊びをしている子ども達の部屋に行きます。
内心「誰も聞いてないかも?」と思う状況でも一応、保育室の入り口で立ち止まり、職員室出入り口と同様、以下の挨拶します。
保育室に入る時の言葉:例
「失礼します。おはようございます。〇〇短期大学△△と申します。本日から実習なので、よろしくお願いします。」
保育士達が自分に対して反応してくれないといても、ここでヘコむ必要はありません。
朝は子どもの受け入れの時間帯なので、保育士達もバタバタしているのです。
丁寧に挨拶を受け入れる余裕がないことが多いでしょう。
とにかく挨拶をする姿勢が大切です。
実習では自己紹介が子どもと仲良くなる最初のポイント
保育園によって異なりますが、9時頃になると大体の子ども達が登園してきて保育園内も落ち着いてきます。
そして子ども達が各クラスに戻る前に「お集り」をするため、保育園の子ども達が全員ホールや遊戯室と呼ばれる1番大きな部屋に集まるのです。
そして「では子ども達に自己紹介してもらっても良いですか」と保育士に言われ、実習生が自己紹介をします。
この時練習してきた手遊びなどがあるなら披露しても良いですね。
乳児と幼児の2回自己紹介する機会があるでしょう。
乳児クラスでは「ポカン・・・」という反応か泣かれることもかもしれません。
幼児クラスでは実習生がどんな人なのか、どんな挨拶をするのか興味深々で話を聞いてくれます。
またこの自己紹介の時にただ挨拶するだけでなく、さらに子どもに興味をもってもらうために一工夫します。
ここで子ども達の心をつかむことができれば、人気物です。
あなたの魅力を最大限に生かしましょう。
以下、簡単に作れる自己紹介カードで紹介します。
実習で使える自己紹介ペープサート
作りやすいのが自分の名前を簡単にしりとりにしたペープサートです。
たとえば「たけだひかる」という名前で自分の簡単しりとりをすると、以下の図のような絵を作ります。
クレヨンやマジックで描いても良いですが、ホールだと人数も沢山・距離も離れているため見えづらいかもしれません。
できれば画用紙を切ったり、貼ったりして作った方が遠目で見てもわかりやすくて良いです。
制作時間は、1~2時間程度です。
上記のように自己紹介します。
時間と気持ちの余裕があれば、これをクイズにしたり、子ども達に読んでもらうなどすると子ども達も楽しんでくれるでしょう。
実習で使える自己紹介カード はらぺこあおむし
他にもみんなが大好きな「はらぺこあおむし」で自己紹介カードを作ると乳児でも反応してくれるかもしれません。
制作時間は、1~2時間程度です。
画用紙と画用紙を紐で繋ぐ時は、画用紙に穴あけパンチで穴をあけて、モール等を穴に通して結んで繋げても良いでしょう。
紐をテープで貼るだけでは取れてしまいます。
1枚ずつ徐々に出していくと子ども達の期待感が高まり、あなたの話を聞いてくれます。
午睡中は眠くなってしまいがち、休憩まであと少し!
楽しいんだけど、午睡になると皆静かになるから眠くなる・・・。
午睡まで頑張って子ども達と遊んだからね、でも寝たら終わり・・・。
食事を食べ終えると、午睡準備、午睡前の自由遊びの時間があります。
午睡前は子ども達が興奮しないような静かな遊び、たとえば絵本やカード遊びなどをして過ごすすることが多いです。
午睡の部屋に子ども達と移動して、子ども達のことを寝かしつけます。
この時に注意したいことが、絶対に寝ないことです。
朝からずっと緊張状態にあった実習生は午睡時間に緊張が切れて、子どもをトントンしながらうとうとしてしまう人がいます。
部屋はカーテンが閉められ、静かな空気。
確かに眠たくなってしまうのは仕方がないのですが、ここでコクンと寝てしまうと当然、後で注意されますから気をつけてくださいね。
午睡時間を耐えれば、休憩です。
実習の1日の流れ・早番~遅番の時間帯の目安
大体の流れを知っておくことで実習中、場面が変わるごとに「次何するんだろう」と焦らなくても済むので保育園の1日の流れを下の表で確認しましょう。
保育園によって若干時間等変わります。
これは一つの例なので、参考程度にしてください。
部屋の環境整備や食事の準備は保育士がしますが、実習生も大体は保育士の動きと同じです。
時間 | 子どもの活動 | 保育士の動き |
6:40 |
|
保育室準備(掃除等) |
7:15 | 登園した子から自由遊び | 子どもの受け入れ・自由遊び |
8:00 | 乳児は朝おやつ準備、幼児自由遊び | |
9:00 | 2歳以下はおやつ・幼児自由遊び継続 | 乳児おやつ介助・幼児お集り |
10:00 | 日中の活動(散歩等) | 活動準備等 |
11:00 | 乳児は昼食・幼児は活動継続 | 乳児食事室準備・幼児活動継続 |
12:00 | 乳児は昼寝・幼児は昼食 | 乳児寝かしつけ・幼児昼食 |
13:00 | 乳児昼寝中・幼児昼寝 | 乳児事務休憩・幼児昼寝 |
14:00 | ||
15:00 | 昼寝から起きて午後おやつ | 食事部屋準備・子ども達を起こす |
16:00 | 夕方の自由遊び(散歩)順次お迎えがたら降園 | 自由遊び・保護者がお迎えに来たら連絡等を伝える |
17:00 | ||
18:00 | 延長保育(軽食あり) | 延長おやつ準備・子ども帰宅した時間を記録 |
19:15 | お迎えがくるまで自由遊び | 閉じまり等をして帰宅 |
保育士が次の活動の準備をしている時、実習生は基本的に子ども達と過ごします。
おやつの時や食事の時は食事の片付けに入った方が良いのか、保育についた方が良いのか、入ったクラスの保育士に聞きましょう。
以下、保育士のシフトの時間帯の目安です。
また実習生も保育士と同じような時間帯で入れるのか、学校から指定された時間帯で入れるのかは保育園や学校によって異なります。
以下の表も、上記の1日の流れと同様に参考程度にしてくださいね。
シフト | 時間帯 |
早番 | 6:40~15:30 |
早番※ | 7:30~16:30 |
中番 | 8:30~17:30 |
中番 | 9:30~18:30 |
遅番 | 10:00~19:00 |
遅番※ | 10:00~19:15 |
※早番遅番が2人体制の場合
おそらく2週間の実習のうち早番と遅番は1回ずつ体験するのではないでしょうか。
そして上記の図の時間帯で保育士が増えていくので、「さっきまでいなかった先生がいる」と思ったら挨拶に行きましょう。
【参考】保育士がシフト制勤務で働くことのメリット、デメリット
日誌・指導案の書き方 具体例を紹介
日案と指導案について簡単に瀬説明すると日誌とは、その日の目標や子どもの様子などをまとめるもの。
実習日誌の内容や書式は学校によって違うのですが、大体の内容として以下の通りです。
- 時間
- 環境構成
- 本日の目標やねらい(前日の反省などを踏まえて毎日決める)
- 保育士の援助や配慮
- 子どもの活動・様子
- 実習生の気づき、子どもとの関わり
- 1日を通して気づいたことや反省
- 担任保育士からの指導や助言
家に帰ってから、日誌を記入します。
休憩中などに日誌の記入を認めてくれる保育園もありますが、作業を任された場合は簡単にメモ帳に出来事を書いておくと良いです。
日誌 事例に合わせた文章の書き方
日誌まじでわからん。実習から帰ってきて3時間以上日誌書いてやっと寝れる、つらみ。
日誌が1番辛い説あるよね。
5W1Hを意識して日誌を書くように学校でも説明されたと思います。
5W1H
- だれが(Who)
- いつ(When)
- どこで(Where)
- なにを(What)
- なぜ(Why)
- どのように(How)
上記の点を抑えて記録していくと、指導してくれる保育士も状況が把握できます。
日誌を記入する上で重要なポイントは、実習中どんな子どもの成長に気づいたのか、保育士の言葉や行動は「子どもにどんなふうになってもらいたくてそうしたんだろう」と考えて、記入することです。
以下、日誌記入の例文です。
日誌例文 2歳児「外遊びの予定だったが、雨で室内遊びになった時の様子」
<活動の様子>外は雨が降っていたので、午前の活動は室内でビニールトンネルを使って遊ぶ。
外遊びができないため、子ども達は残念そうに外を見つめていたが、保育士が「行きたかったね」「また明日晴れたらタンポポ見に行こうね」と声をかけ、子ども達の気持ちを受け入れる。
そして保育士が気分転換のためにCDをかけリズム遊びを提案し、楽しく踊る保育士と数名の子ども達につられて子ども達は段々とリズム遊びの方へ意識がいき、外遊びができなかったことは忘れている様子だった。
<1日の反省や気づき>
外遊びが中止になった子ども達の気持ちを受け止め、すぐにビニールトンネルを出すのではなく、子ども達の好きなリズム遊びを挟むことで子ども達の気持ちを徐々に室内遊びの方へ向くように変えていていくことが大切なんだと思いました。
日誌例文 4歳児「外遊びの準備をする子ども達の様子」
<活動の様子>外が晴れていたので、散歩へ行く準備をする。
保育士が身支度をしようと声をかけると、子ども達は自分のロッカーから帽子と靴下を持ってきて、それぞれ準備に取りかかる。
皆が準備する中、Aちゃんだけは準備をせず、部屋の隅で1人遊んでいる姿があった。
保育士は大体の子ども達の準備を終えてから、Aちゃんともとへ行き声をかける。
「お外行きたくない?」と保育士が聞くとAちゃんは「行きたくない」。
保育士が「そっか、先生Aちゃんとお外で砂遊びしてケーキ作りたかったな」「今日は特別に靴下履くの先生が手伝う?それとも自分で格好良く靴下履いてみる?先生応援するよ」というとAちゃんも最初は保育士の顔も見ずに下を向いて、いじけている様子だったが保育士が声をかけてくれたことが嬉しかったようで自分から靴下を履いて外へ行く準備をした。
子どもがいつもとは違う様子に気づき、Aちゃんの気持ちを否定せずに保育士が「~したかったな」ということで外遊びに興味を持たせていた。
<1日の反省や気づき>
そして靴下を履く時も保育士と履くか・自分で履くか選択肢を提案して、Aちゃんに決めてもらうことで身支度をする気持ちを促し、丁寧に関わることで「本当は外に行きたいけど先生に構ってほしい」という気持ちを満たし、素直なAちゃんの気持ちを引き出していたことがわかり、私も今後子ども達に関わる時に意識したいと思いました。
上記の例文は2歳~5歳クラス、どこのクラスでもありそうな一場面です。
日誌に書く時は上記の例文を参考にしながら、書いてみてくださいね。
指導案の具体例
指導案むず。
でも指導案って大切だよね。本番テンパっちゃうからさ。
指導案とは、子どもに対してどのように働きかけをするのか具体的に計画するものです。
保育のねらいは、厚生労働省の保育所保育士指針や保育士保育士指針解説等を参考にしながら考えましょう。
保育士は子ども達の年齢や成長によって、どんな遊びをするのかを決めていきます。
たとえば1歳児クラスといっても、月齢が低くほとんど歩く子がいないような1歳児クラスと、月齢が高くクラスの殆どが2歳を迎えている1歳児クラスでは出来る遊びが全然違ってくるのです。
実習で部分実習や責任実習をするときには4歳児クラスか5歳児クラスを担任から勧められることが多いでしょう。
理由としては、4~5歳児は言葉の意味も大体は理解していて、工作をするときははさみを使うこともできます。
また実習生の話を聞くという点でも2歳や3歳のクラスよりも上手ですから、4~5歳クラスの方が部分実習や責任実習を指導案や日案通りの流れで進みやすいです。
指導案を書く時、どんな遊びにするのか悩みますよね。
以下4~5歳クラスにおすすめ、遊びの例を紹介します。
新聞紙じゃんけんゲーム
遊び | 新新聞紙じゃんけんゲーム |
保育のねらい |
|
環境構成 | ホールまたは遊戯室 |
子どもの人数 | 20人 |
保育士の人数 | 3人 |
準備するもの | 新聞紙35枚 メダル25枚 |
導入で使う物 | 手遊び「グーチョキパー」※絵本やペープサートを等を用意しても良い |
遊びの内容 |
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注意点 |
|
部分実習は1回で終わる場合と、ゲームなどの身体を動かす遊びと制作の2種類を2回に分けて行う場合があります。
制作遊び:画用紙で作るお弁当作り
遊び | 画用紙で作るお弁当作り |
保育のねらい |
|
環境構成 | 4歳児保育室 |
子どもの人数 | 20人 |
保育士の人数 | 3人 |
準備するもの | 画用紙30枚 はさみ25個 お弁当の具材各30枚ずつ クレヨン20セット のり23個 |
導入で使う物 | 手遊び「おべんとう箱のうた」
絵本「お弁当バス」 ※おままごとのお弁当を作る様子を見せるのも良い |
遊びの内容 |
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注意点 |
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ゲーム遊びや制作の同様、どのように子ども達に説明するのかによって子ども達の遊びの展開が変わります。
たとえば上記の制作「画用紙で作るお弁当作り」でも、説明のときにあなたが前に立って実際に作ってみせるのか、それとも説明だけをして見本は見せないのか、どちらが良いというわけではありませんが目的を決めましょう。
たとえばお手本を見せた場合、子ども達は「なるほど、そうやっておにぎりとか置くんだ」と分かり、それを真似します。
「全部一緒の作品になってしまうと面白みがない」「もっと発想力を豊かに自由に制作してほしい」と思うなら、あえて見本は見せずに子ども達に説明しても良いかもしれません。
遊びを楽しく、魅力的なものにするためには導入をどうするか、考えることが大切です。
保育士が実習生を見ているポイント
実習では実習先の保育士に実習生の評価をしてもらいます。
評価が悪い場合、もう一度実習を受け直す場合もあるので気を付けましょう。
実際に筆者の元職場の保育園に来ていた実習生ですが、午睡中に何度も寝ていたため評価が悪く、実習を受け直していました。
実習をもう一度・・・なんて嫌ですよね。
そして自分の印象が悪かった保育園でもう一度実習を受ける場合、精神的に辛いです。
実習中に「態度が悪い」「積極性のない」と評価が下がる可能性が高いのですが、以下具体的に説明します。
保育士が実習生にがっかりする時ってどんな時?
自分のことで精いっぱいで保育士にどう思わてるかなんて、意識回らない。
ちょっと気になるから一応見とく。
筆者も保育士の時に必要以上に気を使っている実習生や自信なさそうにしている実習生を見てきました。
そして実習生自身「こんなんじゃだめだ、もっと積極的に、上手に関わらないと・・・」と思っているということが伝わってくるのです。
しかしそんなに評価ばかりにとらわれて自分を追い詰めることはしなくても良いのです。
緊張している実習生、自信なさげな実習生、子どもとの関わりに慣れていない実習生は沢山見てきているから特になんとも思わないでしょう。
一応アドバイスをするために指導することはあっても印象は悪くないのです。
以下、ポイントをまとめました。
「こんな実習生は嫌だ」ポイント
- 声が小さい実習生にはがっかり
- 言葉使いが汚い・乱暴・若者言葉を子どもに使うのは絶対ナシ!
- 子どもに全然話しかけない
- 長い時間、座りこんで遊ぶ
- 子どもを抱っこしてるのは「遊んでいる」に含まれない
- 午睡中に寝るのは論外
では逆に評価が上がるポイントはどこでしょうか。
「こんな実習生だったら嬉しい」ポイント
- 挨拶がちゃんとできる
- 子どもに積極的に関わっている
- 実習生自体が実習を楽しんでいる
- 保育士の動きをしっかり見ていてその場に応じた動きができる
ハキハキしていて、元気に子どもと遊ぶ実習生は評価が高いです。
また若いから鬼ごっことか身体を使って遊んでほしいと思っている保育士も多いでしょう。
しかし「鬼ごっことか苦手・・・」という人もいますよね。
無理して「元気な実習生」を演じる必要はありません。
苦手なこと、できない時は誰にでもあります。
たとえば子ども一人ひとりと丁寧に関わっている所を見せるなど、違うところであなたの良いところを発揮すれば良いのです。
では保育士が実習生を見ているポイントについて、以下詳しく紹介します。
声は大事、挨拶がちゃんとできるかどうか
挨拶かぁ~、普段バイトでしか挨拶しないからムズイ。
わかる。自然に挨拶できるスキル身についてない。
声が小さい実習生にはがっかりしてしまいます。
もともと声が小さい人もいるので、仕方がないこともあります。
しかし現場は子どもの声で結構うるさいので、実習生の声が小さいと「何を言っているのかわからない」のです。
保育中は保育士も子ども達の命を預かっているのでピリピリしていることがあります。
そんな時に実習生の声が小さいと「もうっ!」ときつくあたってしまう人もいるかもしれません。
先ほども触れた通り「失礼します」「おはようございます」「お先に失礼します」「本日もありがとうございました」など、挨拶をしっかりしている実習生の印象が良いです。
そういう礼儀正しい実習生が困っている時は助けてあげたくなります。
ここだけ読めば大体わかる挨拶がしっかりできる実習生は印象が良い。臨機応変に動けなくても、1日中迷惑かけてしまったとしても挨拶だけは頑張る。
子どもとの関わり、積極性(やる気)があるかどうか
子どもに全然話しかけない、座りこんでばかりいる実習生は印象が良くないです。
実習の目的は、子どもと沢山関わって、保育士の仮体験をして実践的な技術や応用力を身に付けること。
子ども達と全然関わろうとしない実習生に対して「なにしにきたの」と保育士に思われてしまうかもしれません。
子ども達に無視されていても、上手に遊べなくても良いのです。
積極的に子ども達に話しかけてコミュニケーションをとろうとすることが大切です。
ここだけ読めば大体わかる実習中、長い時間座って遊ぶことがないように気をつける。子ども達と距離が上手く縮まらなくても良い。積極的に自分からコミュニケーションをとろうとしている姿は評価される。
実習生が実習を楽しんでいるか、笑顔が見られるか
実習中、なぜか保育士が怖くて。保育士が敵みたいに思える・・・。
精神状態的にはそうなるよね。優しくても本当はどう思ってるんだろ・・・とか無駄に気にしたりね。
実際「子ども達と遊ぶのは楽しいけど実習自体は結構辛い・・・」ですよね。
実習中、保育士と目が合うと「うわ、監視されてる・・・」という気分になりませんか。
保育士に見られていると何か自分が悪いことをしたのではないか、何か変なこと言ってしまったのではないかと不安になってしまいます。
しかし保育士もそんな鬼ではありません。
厳しい目で見ていることもありますが、将来保育士として働きたいと思ってくれている実習生に実習を楽しんでもらいたいのです。
「実習楽しめているのかな」「保育について何か悩んでいるかな」「実習疲れてきたのかな」など実習生のことを気遣っています。
保育士から感じる視線の全てがあなたを評価しているわけではないのです。
実習を楽しんでいるように見せるのも実際難しい、結構きついかもしれません。
無理して笑う必要はありませんが、実習生が楽しそうに子どもと関わっていると保育士も嬉しいものです。
ここだけ読めば大体わかる保育士は実習生の全てを監視しているわけではない。監視ではなく配慮の目ということもある。自分らしく実習を楽しんでいれば良し。
日誌に保育の気づき、保育士の動きをしっかり見てる?
実習中毎日保育園に通うのもしんどいですが、実習日誌が辛いですよね。
「もう面倒くさい」と適当に書いていると、保育士もそれを見抜きます。
実習では気づきが大切です。
実際に自分が働いた時のことをイメージしながら、保育士の動きや声かけ、子どもたちの様子を観察します。
実習日誌はただの記録ではありません。
実習を終えたから、時間が経っても振り返りができるように自分のために記入しているものなのです。
たとえば子ども同士の喧嘩トラブル。
「○○ちゃん、意地悪した」など子どもに言われて「ひどいね、悪いね」と共感するのも大切ですが、それよりも大切なことがあります。
日誌にその一部始終を記録する時に保育士の動きの欄に「子ども同士の喧嘩の仲裁に入り、子ども達を納得させる」などの出来事をただ記入するのではなく、どのようにしてという点に視点を置いて日誌を書くことが大切です。
子ども達の喧嘩の事例
Aちゃん「Bちゃんに一緒に遊ぼうっていったのに、Aちゃんはあっちいけって言った」と泣いて保育士に訴えるAちゃんを連れて保育士はBちゃんのもとへ行き、理由を聞く。保育士「どうしてAちゃんのこと、仲間に入れてあげなかったのかな」
Bちゃん「だってAちゃん、すぐにBの玩具とかとってバラバラにしちゃうもん」
保育士「そっか、玩具とるのは嫌な気持ちになるよね。やめてって言ってもAちゃんは玩具取っちゃうかな」
Bちゃん「取った」
保育士「じゃあ、Aちゃんが玩具取らなかったら仲間にいてくれる?」
B「うん」
保育士「Aちゃん、Bちゃんとどんなお約束したら仲良く遊べると思う?」
Aちゃん「玩具取らないって約束する」・・・
上記のように上手に子ども自身が納得して問題が解決すると良いですよね。
実際は上記のように上手くいかないことも多いですが、保育士はどのように仲裁しているのか、仲裁の他にも子ども達のためにどのようなことに配慮しながら保育士が関わっているのかという点に注意していきましょう。
ここだけ読めば大体わかる自分にとって価値ある日誌にするには事実とそれまでの過程を記録しておく。結果的にそれが評価される。保育士が何を目的にどのような配慮、関わり、声掛けをしたのかという点にも着目して記録していく。
実習は辛い・しんどいだけじゃない!積極的に学ぼう
実習は非日常的なことを約2週間も体験するので、体調を崩したり、悩んだり、辛いことやしんどいこともあります。
しかしそれだけではありません。
実習を価値あるものにするのか、嫌な2週間にするのかはあなた次第で決まります。
実習先の保育士や子ども達とも楽しく過ごしたいですよね。
1年のうちのたった2週間です。
その2週間しか体験できないものですから、価値のある実習にするために実習の2週間だけはいつも以上に頑張って真剣に取り組みましょう。
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